【2022年版|中学生高校生向け】陸上短距離走で超オススメ!9つの万能な練習方法 | 陸上トレーニングスクール  

【2022年版|中学生高校生向け】陸上短距離走で超オススメ!9つの万能な練習方法

陸上競技短距離走種目(100m・200m・400m)のタイムを縮めるためには、短距離走のそれぞれの区間(スタートダッシュ区間・トップスピード区間・スピード維持区間)を意識して、強化するための練習をバランス良くこなしていくことが必要です。「スタートダッシュばかりの練習」や「全力で走りトップスピードを高めるばかりの練習」をしていると、タイムの伸びは止まってしまい、思うような結果に結びつくことは難しいでしょう。

この記事では、短距離走種目の練習に特化して、効果的な練習メニューを紹介していきます。初めて陸上の短距離走種目に挑戦する初心者の人でも、わかりやすいようにそれぞれの練習メニューの目的や効果について詳しく紹介しているので、是非参考にして、日々のトレーニングに取り入れてください。

短距離走種目(100m・200m・400m)をタイムを上げるためには、「スタートダッシュ」「トップスピード」「スピード持久力」の3つ能力を強化する必要があります。日々のトレーニングでは、この3つを鍛えることを意識して練習に取り組むことで、自己ベスト更新を達成できます。

【中学生高校生向け】短距離走で重要な3つの能力

スタートダッシュ

短距離走ではスタートダッシュを強化することが大切です。特に100mではスタートダッシュに出遅れると、他の選手が先行してしまい、大きくタイムを落としてしまうので、スタートを速くすることは欠かせないです。陸上競技を始めたばかりの初心者は、スターティングブロックを使ったクラウチングスタートに慣れていない選手が多く、スタートが遅いという人がいますが、しっかりと練習でスタブロを使ったスタートに慣れておくことが必要です。

トップスピード

短距離走のタイムを縮める上で一番重要となるのが、このトップスピードの強化です。100mではスタート50m~60mあたり、200mではコーナーを抜けて直線に入ったところでトップスピードを迎えます。ちなみに400mではバックストレートでトップスピードを迎えることが一般的です。このトップスピードが速ければ速いほど、スピードの衰退曲線が緩やかになり、後半のタイムの落ち込みが少なくなるので、好タイムを出すことが可能です。

スピード持久力

短距離走の後半(ゴール手前30m付近)は、いかに速いスピードを維持出来るかが大切です。特に200mや400mでは、スピードを保つ能力が低いと後半で失速してしまい、フォームが乱れてしまいます。「後半に伸びる」「後半にバテない」走り方が出来るように、基礎的な体力とともにスピードを維持する能力も鍛える必要があります。つまり、後半バテるという欠点を克服する練習が必要です。

【中学生高校生向け】短距離走に特化した練習メニュー9選

➀テンポ走

  • 100mx3本
  • 150mx3本
  • 200mx3本

短距離走を走る動作(スプリント動作)及びフォーム・走り方の形成として、効果的なのが「テンポ走」です。テンポ走は、100~200mの距離を全力ではなく、60~70%の力で楽にスピードを維持しながら走る練習です。短距離走を速く走る脚力を鍛えるのではなく、短距離走を速く走るためのフォーム・走り方をチェックするための練習です。スプリントドリルなどで身に着けた自分にとって正しい動きを、実際に走る中で再度確認するという位置づけの練習です。中学校や高校で初めて陸上競技に取り組む人は、このテンポ走で、しっかりとフォーム・走り方を固めていきましょう。また、中級者・上級者の人も日々テンポ走でフォーム・走り方を修正したり、再確認したりすることは非常に重要とされています。

➁坂ダッシュ

  • 30mx3本
  • 50mx3本
  • 80mx3本

短距離走の加速曲面(0m~50m)を鍛えるのに効果的な練習が、「坂ダッシュ」です。坂道を駆けのぼることによって、股関節と膝関節の伸展やお尻の筋肉(大殿筋)もも裏の筋肉(ハムストリング)を効果的に鍛えることが出来ます。これらの筋肉は、スタートからトップスピードに乗るまでの加速区間で爆発的な加速力を生み出すのに重要な役割を担っている筋肉です。傾斜のある坂道で走ることで、体の後ろ側の筋肉(背筋、殿筋、ハムストリングスなど)を効率的に鍛え、素早い初速を得られる体を作ることが可能です。

また、坂ダッシュは体力を向上させる目的もあります。特に冬季練習では坂ダッシュをすることが多くなります。坂ダッシュを継続して体力を養うことで、自己ベストを向上させるための厳しい練習にも耐える強靭な肉体を作っていくことが出来るのです。陸上競技部に入りたてで、体力がないという短距離走の選手は、練習に耐えるための体力を作る意味で坂ダッシュに取り組んでみるのも面白いですよ。

➂ウェーブ走

  • 150m(50m加速→50mリラックス→50m加速)
  • 300m(100m加速→100mリラックス→100m加速)
  • 400m(100m加速→150mリラックス→150m加速)

後半でもスピードを維持できる走りを鍛えるには、「ウェーブ走」が効果的です。ウェーブ走とは、ペースを上げ・下げ(維持)する練習で、1本の中で加速して走る区間とリラックス(維持)して走る区間を繰り返す練習です。この練習に取り組むことで、200mや400mで後半に失速してしまうのを防ぎ、後半でも「バテない」「粘れる」「伸びる」走りが出来るようになります。もちろん、100mでも同じように後半のスピードを維持する能力を鍛えることになります。

120mウェーブ走に取り組む場合は、最初の40mは加速し、次の40mはリラックス(維持)して走ります。そして、最後の40mのところでギアを入れ替えて再び加速します。また、300mなら「100m加速→100mリラックス→100加速」などウェーブ走は距離を変えることで様々なバリエーションで練習メニューを組むことができます。

➃加速走

  • (10m+30m)x3本
  • (10m+50m)x3本
  • (10m+80m)x3本

短距離走で自己ベストを出せるかどうかは、スタート50m~60mあたりで訪れる「トップスピード(最大速度)」の区間で決まると言っても過言ではないです。このトップスピードを鍛える定番の練習が「加速走」です。加速走は10~20mほどの助走を設けて30~100mの距離を全力で走る練習です。フラット50mを全力で走るよりも、10mほどの助走区間を設けた方が、より速いスピードを出すことが出来るので、加速走はスピードの最大出力を高めるのに効果的です。+30mや+50m、+80mの区間をタイム測定すると、さらにモチベーションを上げて練習することができます。

100m走では100mより短い距離(30mや50m、80mなど)を走ることで、トップスピードを鍛えることが出来るので、全力で走る距離は30mや50m、80mといった距離がおすすめです。200mの練習なら100m~150m、400mの練習なら150m~250mでも良いです。また、この練習は距離が長いほど、スピードを維持する能力を鍛える練習にもなるので、後半に弱いというスプリンターは、距離を長めに設定した加速走を重点的に取り組んでみることを推奨します。

➄SD(スタートダッシュ)

  • 30mx3~5本
  • 60mx3~5本

短距離走の最も定番となる練習メニューが「SD(スタートダッシュ)」です。スタートダッシュは、試合同様にスターティングブロック(スタブロ)を使って、ピストルの爆発音とともにスタートを切り、30~60mの短い距離を走る練習です。この練習の目的は、「スタブロからスタートすることに慣れる」「音への素早い反応能力を養う」「加速力を身に着ける」という3つの要素が含まれています。

30mの短いSDは、特に短距離走の加速力を鍛えるのに効果的です。短距離走は、大きく「1次加速(0~30m)→2次加速(30~50m)→トップスピード(50m~60m)→スピード維持(60m~100m)」の4つの曲面に分けられます。30mSDは一次加速の強化に効果的。さらに距離を伸ばした60mの長いSDは、二次加速の強化に効果的です。日々の練習では、30mの短いSDと60mの長いSDと違った距離に設定することで、スタートからトップスピードに乗るまでのレース前半部分の速さを向上させることが出来ます。

スタートダッシュの練習に取り組む際は、しっかりと重心(おへその下あたり)を落とし、低い姿勢でスタートを切ることが大切です。スタートからすぐに上半身が起き上がってしまうと、上手くスピードに乗ることが出来ません。イメージとしては、前傾姿勢で体が前に倒れる力を利用して前へと進んでいくイメージです。

またスタートダッシュは非常に高負荷なトレーニングになるので、股関節周りの筋肉をしっかりウォーミングアップさせてから行うようにしましょう。

➅スレッド走

  • 30mx3本
  • 50mx3本
  • 80mx3本

自動車タイヤを引いたり、ウエイトプレートを引いたり、パラシュートを引っ張ったりしながら走る練習をスレッド走(牽引走)と言います。スレッド走は、通常の走りに物理的な負荷を掛けることにより、短距離走の爆発的なスタート時の加速力と50~60m程で訪れるトップスピードを強化する効果があると言われています。

距離が短め(30m~50m)のスレッド走はスタート時のダッシュ力、距離が長め(60m~80m)のスレッド走はトップスピードに乗るまでの加速力とスピード維持力を鍛えるのに効果的です。基本的には、30mの距離で取り組み、スタートダッシュ力を鍛える目的で取り組むのがおすすめです。ただ、中間でのスピードの維持にフォーカスした場合は距離を長め(60m~80m)に設定しましょう。

➆マーク走

  • 男子(1m70cm~1m90cm間隔)60~80m×3
  • 女子(1m50cm~1m70cm間隔)60~80m×3

短距離走を速く走るためには、足の回転数であるピッチを上げることが重要です。このピッチは先天的な才能が重視されがちですが、実際はトレーニングで向上させることができます。そのピッチの向上に効果的な練習が「マーク走(スティック走)」です。

マーク走(スティック走)は、マーカーコーンやスティックを足を着く場所(接地ポイント)に目印として置きます。普段のストライド(1歩あたりに重心が移動した距離)よりも少し狭めの間隔に目印を置いて走ることで、素早く脚を回転させる感覚を身に着け、ピッチを引き上げることが出来ます。また、逆にストライドを伸ばしたいという場合は、普段のストライドよりも広めの間隔に目印を置いて走ることで、ストライドを伸ばすことも可能です。

➇インターバルトレーニング

  • 150mx4本
  • 200mx3本

スピード維持力及び筋持久力を鍛えるのに効果的な練習が「インターバルトレーニング」です。速いスピードで走る疾走とゆっくりと走る緩走を繰り返す練習で、400m走の耐乳酸トレーニングとして優秀なトレーニングと言えるでしょう。また、100mや200mの選手も体力強化として、冬季練習で月に1、2回程度インターバル走に取り組むことが多いです。特に中学生や高校生で陸上初心者で体力がない人には、インターバルトレーニングが効果的です。

インターバルの設定は基本的に1本1本は8~9割ほどの力で走り、1本1本の間は100mジョグやウォークでつなぐことが多いです。でも、1本1本を全力で走り、スピードを強化を大きな目的とする場合は、1本1本の合間は10分程度の休みを取って取り組むと良いです。これをレペティションといいます。

➈セット走

  • 150m+50m+50m
  • 300m+200m+100m

短距離走のスピード維持力、トップスピード、加速力とバランス良く鍛えられる練習が「セット走」です。セット走は距離の違うダッシュを100mウォークでつなぐ練習です。100m、200mの短短パートの選手は「150m→50m→50m」でスピードを落とさないでスピードの維持にフォーカスします。400mの短長パートの選手は「300m→200m→100m」で耐乳酸トレーニングを行います。後半へと走る距離を短くすることで、後半でも速いペースで走れる力を鍛えることが出来ます。また、体力を強化するという意味合いもあるので、鍛錬期(冬季練習)の練習としておすすめです。

まとめ

短距離走の練習メニューはいろいろとありますが、基本的にはトップスピードを上げるためにSD(スタートダッシュ)と加速走が効果的です。もちろん、それらばかりの単調な練習をしているとタイムを大幅に伸ばすことは出来ないので、テンポ走や坂ダッシュ、ウェーブ走、セット走といった様々な練習を取り入れて、身体能力を総合的に向上させていきます。そうすることで、自己ベストを更新していきます。何か明確(スタートが苦手、後半が弱い等)な課題がある選手は、そこに効果的な練習を重点的に取り組むと一気にタイムが伸びます。是非、自分に合った練習メニューを取り入れて自己ベスト更新を狙っていきましょう。