陸上競技においてスパイクは非常に大きな役割を果たします。普通のアップシューズと短距離用のスパイクでは100mで1秒程度タイムが変わると言われています。
つまり、スパイクの選び方によって競技力が大きく左右されます。足に合わないスパイクを使用し続けると怪我の原因にもなります。自分の走りの特性を知って、自分に合ったスパイクを選びましょう。
また競技特性によってスパイクのタイプが異なることも覚えておきましょう。ピンの配列やスパイク本体の重量、ソールの形状などポイントはたくさんあります。ただ、自分の直感で選んだものが正解だと思ってもらって大丈夫です。それは履いてみて、実際に試合に出ないと良いか悪いか分からないからです。
私のオススメの買い方は店舗で試し履きをしてAmazonで買うことです。そうすれば、サイズ感も正確に把握できて、完全な未使用品を手に入れられます。店頭に置かれている商品は、他の人が試し履きをして、スパイクの型が崩れている場合があるので注意しましょう。私は店舗で買ったことはほとんどありません。Amazonで買って、届くのを楽しみに待つのも陸上競技の醍醐味でしょう。
競技力を支える上でスパイクというアイテムは必須です。スパイクを変えただけで、自己ベストを更新することも十分に考えられます。私自身もスパイクを変えるたびに自己ベストを更新してきました。本当です。短距離種目においてスパイクの選び方は重要なのです。
今回はスパイク選びに迷っている選手のために100m200m400mの種目別にスパイクのランキングを付けました。メーカーはアシックスとミズノの有名なメーカーから選出しました。
この記事の目次
100m200m400m種目別おすすめスパイクランキング
100m部門
第3位 ミズノ「ジオスプリント」約170g
フィット感:普通
短距離のエントリーモデル~中級者モデルとして有名なスパイクです。地面からの反発にこだわったタイプになるので、体重の重いパワースプリンターに適しています。デザインはスケルトンで踵にクロステープも搭載されているので、フィット感には評判があります。
高反発プレートを採用しており、スタート局面での蹴り出しをサポートしてくれます。重心を乗せて走るというより、1歩1歩グングン進んでいきたい選手にオススメの一足です。
足の甲の部分にもフィッティングベルトが付いているので、接地したときに足首を固定して、バネを効かせるために最適です。脚力が強い選手、ややつま先接地の選手には是非履いてほしいです。
第2位 アシックス「JET SPRINTジェットスプリント」約145g
フィット感:少しタイト
桐生祥秀選手も愛用している一足です。スパイクの素材が合成繊維と合成皮革で造られており、非常に丈夫かつ軽量です。フィット感と軸ブレ軽減を追求する選手にオススメです。
接地したときに足首の固定を強く強調するアジャスターベルトが採用されているので、スタート時の踏ん張りでは大きなサポートをしてくれます。
アシックスは特殊な3段ピンを採用しているので、接地した瞬間にピンが地面から抜けやすくなっています。そのため接地時間を短縮でき、ピッチ回転数を上げることができます。
アシックスが協賛するトップ選手にヒアリングを続けて開発されたフラット接地型の短距離用スパイクです。
第1位 ミズノ「クロノインクス」約140g
フィット感:普通
100mに最も適しているシリーズです。私は長く陸上競技を続けていますが、クロノインクスを愛用するトップスプリンターは、本当に多いです。人気の秘密は機能性とデザインを兼ね備えていることでしょう。
クロノインクスはスケルトン構造で、外側から靴下が見えるようになっています。また、BIO LOCKという特殊な技術で、フィット感と足首の固定をサポートするベルトも搭載されております。
超高反発プレートを採用しており、スタート時の蹴り出しは勿論のこと、中間疾走で大きなストライドを実現します。ピンの配列も重心移動がスムーズになるように足底の外側から内側に抜けるピン配列となっています。
200m部門
第3位 アシックス「SP BLADEエスピーブレード」約160g
フィット感:普通
固定ピンと変更ピンの両方が混在するモデルとなります。特徴は安定性とクッション性を兼ね備えた中級者モデルです。ソールも他のスパイクと比べて比較的に柔軟で幅広い種目に対応しています。
メッシュパネル(スパイクの足底面)と脚に合わせて自然に動くシームレスデザインで、レース中の柔軟な動作に対応します。ミッドソール(足底が接触するプレート)にクッション性を備えたFLTEFOAMテクノロジー、シューレースを強固に結ぶためのDYNAWRAPテクノロジーでフィット感も確保しています。
コーナー出口での再加速もスムーズにできるタイプのスパイクと言えるでしょう。200mを初めて走ってみる選手にオススメです。
第2位 ミズノ「ジオバーサス」約175g
フィット感:少しタイト
大きな特徴は走行性を高めるアシンメトリーアッパー構造です。ハトメを外の甲に向かって斜めに構造することで、小指側から接地して親指で蹴り出すという一連の動作がスムーズに行われます。多くの選手は小指から接地します。ジオバーサスはハトメから地面までの距離が短いため、アッパーの外の甲が潰れる部分が減り、スムーズに次の動作に移行できます。
クッション性の高いミッドソールを採用しているので、初心者から中級者でも履きこなすことができます。また、薄底で柔軟性の高いプレートなので、コーナーでの遠心力にも対応可能です。
ミズノのスパイクの中では、少し変わった一足となります。新しい感覚を試してみたい選手は是非!!
第1位 ミズノ「クロノインクス」約140g
フィット感:普通
ミズノが開発した超ハイエンドモデルです。100mに続き200mでも第1位に選出しました。スタートからフィニッシュまで超高速走行を実現する土踏まずが湾曲している接地モデルです。重心がスムーズに移動できます。
コーナーでの横ブレを軽減するために、BIO LOCKが踵から足の甲を固定してコーナーの遠心力に耐える安定感をもたらします。
セミラウンドソールで踵の部分がグラつきにくい構造になっています。フィット感がタイトなので加速時の踏ん張りが強く効きます。コーナーも直線もオールラウンドに走り切れるスプリントスパイクがクロノインクスです。
400m部門
第3位 ミズノ「ジオサイレンサー」約160g
フィット感:少しゆったり
接地の安定感を追求したモデルとなります。やや反り気味のソールはフラット設計で、コーナー出口から直線にかけての再加速が狙えます。400mのロングスプリントモデルとして扱われます。
軽量、柔軟、安定性の3拍子が揃った400mのエントリーモデルです。プレートが比較的に柔軟で、接地の衝撃を緩和してくれて、400mという長い走行もエネルギーロスなく走れます。
バックストレートでの省エネに貢献するスパイクなので、ラストの直線でもピッチとストライドを維持することができるでしょう。
第2位 アシックス「CYBERBLADEサイバーブレード」
フィット感:少しゆったり
400mの第一人者である金丸祐三選手も愛用しているスパイクです。一番の特徴は屈曲性の高さです。より大きな推進力を生み出すために、蹴り出しのタイミングでプレートが大きく曲がり、前に進むために反発してくれます。
アッパーに採用されているソフトで伸縮性にある素材が脚の動きに合わせて、アジャストしてくれるので、ヒール部分から引き上げるサイバーブレード独自のサイバーフィットが優れた走行性能を実現します。
シューレースが無いタイプで全てベルトでフィッティングします。脚の動きを変幻自在に動かせるモデルで、足首周りに無駄な負荷が掛からないスパイクとなります。
第1位 アシックス「JET SPRINTジェットスプリント」約145g
フィット感:少しタイト
ウォルシュジュリアン選手も愛用しているモデルです。100m部門の第2位に選出しましたが、400mではダントツの第1位です。理由はピン6本という無駄を削ぎ落した理想の構造だからです。
400mでは100mの4倍もの距離を走行します。そのためスパイクの重量は勿論、スパイクピンによる脚への負担も考える必要があります。ジェットスプリントはピンの配列も母指球にパワーが集まる構造になっており、非常に効率的です。
横ブレを抑えるアッパーのHL-0メッシュを採用しており、縫製箇所を極力減らすことで優れたフィット感を再現しています。400mはコーナー走が非常に多いので、横ブレによる無駄な消費は抑えたいですね。
400m部門ではフラットソールの最高峰であるジェットスプリントを選出です。
まとめ
100m200m400mの競技特性別にスパイクを紹介してきました。アシックスとミズノを採用した理由は、陸上競技短距離界を古くから牽引してきたからです。
この2社のメーカーは短距離をはじめ、多くの種目へのノウハウと理解があります。そのため選手ファーストで多種多様なシリーズを研究生産しています。
私は一人でも多くの選手にベストを更新して頂き、次のステージに成長して、自己実現を共有したいと考えています。【陸上短距離種目別スパイクの選び方】アシックスミズノ限定おすすめランキングを参考にして頂けたら幸いです。
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