陸上競技短距離走において12月はシーズンを終えて、本格的な冬季練習に突入します。つまり試合や記録会が無くなり、思う存分トレーニングができる時期になるのです。そして、12月はシーズン中に出た課題を洗い出して、その課題に向かって黙々とトレーニングに励む1カ月になるでしょう。練習量が急激に増加するので、体のケアもしっかり行うようにしたいですね。そして競技力を向上させるために必要な要素は『指導者(コーチ)』と『練習内容(トレーニングメニュー)』です。この両方が必ず重要となってきます。この記事では短距離走種目(100m200m400m)の選手が行うべき12月のトレーニングについて解説していきます。
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この記事の目次
【鍛錬期(冬季練習)】12月の練習メニューの目的とは
鍛錬期(冬季練習)とは身体能力を強化するために強度の高い反復練習を行う時期のことを指します。期間は主に12月1月2月を指します。そして12月は気温が低くなり、肌寒い季節となります。試合や記録会が無い分、体に負荷を掛けたトレーニングを積極的に取り入れることができます。12月の練習メニューはインターバル走や本数系、反復系のウエイトトレーニングなどを行います。冬季練習では走り込みが中心となります。走り込みとは耐乳酸能力を鍛えて、スプリントフォームを洗練させるトレーニングを意味します。質と量が一気に高くなる冬季練習のトレーニングなので、十分なストレッチ運動や股関節周りのダイナミックストレッチを入念に行う必要があります。12月は非常に過酷な時期となりますが、一冬超えてさらに成長しましょう!
12月の短距離走専門おすすめ練習メニュー3選
①インターバル走
インターバル走とは決められた距離を走り、決められた回復時間が終了したら再びスタートするトレーニングです。耐乳酸能力や心肺系の強化に最適なトレーニングです。100m200m400mの選手が共通して行う代表的な冬季練習です。
②本数系トレーニング
本数系トレーニングとは100~300mの距離を複数の本数またはセット数に分けて、走る練習です。設定タイムを守りながら自分のスプリントフォームを修正していきましょう。設定タイムは自己ベスト+2~4秒程度でメニューが組めるといいですね。
③反復系のウエイトトレーニング
反復系のウエイトトレーニングとはマックスの60~70%程度の重量で10回を複数のセットで組みます。主にベンチプレスやスクワット、ハングクリーンなどで適応します。
12月の短距離走専門の実例トレーニングメニュー
1 日 ・ハードルドリル ・100m×30 ・ボックスジャンプ
2 日 ・完全休養
3 日 ・完全休養
4 日 ・サーキットトレーニング ・坂ダッシュ 100m×10 ・坂ダッシュ 120m×7 ・坂バウンディング 50m×7 ・バーベル(スキップ、2 ステップ、ランヂ)
5 日 ・ハードルドリル ・ウエイト 60%×10(クリーン、ベンチ、スクワット、レッグカール、レッグランヂ) ・60m×10 ・腹筋 500 回
6 日 ・スプリントドリル ・150m×5 ・ハードルジャンプ ・100mバウンディング×3
7 日 ・ハードルドリル ・サーキットトレーニング ・300m+200m+100m×2 ・立ち 5 段跳び ・腹筋 500 回
8 日 ・完全休養
9 日 ・ハードルドリル ・300m+250m+200m ・200m+150m+100m ・200m×3 ・バーベル(スキップ、2 ステップ、ランヂ) ・ボックスジャンプ
10 日 ・2000mジョグ ・ストレッチ
11 日 ・サーキットトレーニング ・100mマーク走×10 ・ハードルジャンプ ・60m×10 ・階段ケンケン
12 日 ・ウエイト 70%×10(クリーン、ベンチ、スクワット、レッグカール、レッグランヂ) ・50mホッピング×5 ・100mバウンディング×5 ・坂ダッシュ 60m×5
13 日 ・完全休養
14 日 ・ハードルドリル ・100m×30 ・立ち 5 段跳び ・ダイナマックス補強
15 日 ・ハードルドリル ・スプリントドリル ・150m×4×3 ・立ち幅跳び ・60m×5
16 日 ・完全休養
17 日 ・スプリントドリル ・ハードルドリル ・クリーン 60~90kg
18 日 ・ハードルドリル ・スプリントドリル ・200m×10
19 日 ・スプリントドリル ・100mマーク走×10 ・300m
20 日 ・2000mジョグ ・ストレッチ
21 日 ・ハードルドリル ・坂ダッシュ 100m×15 ・坂ダッシュ 150m×5 ・坂バウンディング 60m×3 ・100m×5 ・ハードルジャンプ
22 日 ・完全休養
23 日 完全休養
24 日 ・サーキットトレーニング ・ウエイト 70%×10(クリーン、ベンチ、スクワット、レッグカール、レッグランヂ) ・100m×10 ・ハードルジャンプ
25 日 ・ラダー ・100mマーク走×5 ・250m×1×3 レペティション ・腹筋 500 回
26 日 ・完全休養
27 日 ・スプリントドリル
28 日 ・ハードルドリル ・ハードルジャンプ
29 日 ・ハードルドリル ・坂ダッシュ 100m×15 ・坂ダッシュ 150m×5 ・坂バウンディング 60m×3 ・バーベル(スキップ、2 ステップ、ランヂ) ・腹筋 300 回
30 日 ・完全休養
31 日 ・完全休養
まとめ
12月は本格的に冬季練習に入ります。たくさん練習して、たくさん食べて、たくさん寝ましょう。これだけで学生は強くなれます。金銭面に余裕がある選手は練習中のBCAAや練習後のプロテインを摂取できるとトレーニング効果が上がります!