陸上競技の短距離走には厳しい冬季練習があります。
冬季練習とは主に12月から翌年の2月の期間を指します。その間に高負荷トレーニングを連続して続けて基礎体力の向上や筋力アップを狙います。
また走り込みの期間でもあり、本数系のメニューやセット走、インターバル走などガッツリ取り組みます。
試合期のように最大出力でトレーニングを行うわけではないので、怪我のリスクは比較的に低いですが、疲労の蓄積が顕著に表れるのでトレーニングの「質」が落ちる場合があります。
そのため冬季練習には「量」が求められます。
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この記事の目次
陸上100m走選手の冬季練習メニューの注意ポイントとは
冬季練習では100mの選手でも走り込みを行います。
また、基礎体力を向上させるためにサーキットトレーニングやクロスカントリー、砂浜練習など様々なアプローチで体を鍛え上げていきます。
最大出力が求められる100mではウエイトトレーニングも行われます。
主にデッドリフトやスクワット、ベンチプレス、クリーンなどのフリーウエイトが多いです。冬季練習の場合はマックスから60~70%の値を10~15回でセットを組みます。
冬季練習で注意したいポイントは「走りの土台作り」です。大会でのレースは体に最も大きな負荷がかかります。
そのために冬季練習では高負荷に耐えられるように強い土台を作り上げます。
冬季練習を経て体重が増えていることが理想です。
【月間メニュー】陸上100m走選手の冬季練習メニュー具体例
ここからは月ごとに行うオススメの冬季練習を紹介していきます。
12月は基礎的な練習を行います。冬季練習に体を慣れさせていくイメージです。主には150~200mの本数系や10種目以上のサーキットトレーニング、軽い重さでのウエイトトレーニングです。また、股関節系のドリルを多く取り入れて、バランス感覚や中殿筋大殿筋周りの筋力アップを狙います。
翌年の1月は走り込み強化です。本数系に加えてセット走やインターバル走で心肺機能を追い込んでいきます。また全力のトップスピードで本数系を行うマーク走などもオススメです。ウエイトトレーニングも少しずつ扱える重さを上げていきましょう。
2月は冬季練習のまとめとなります。本数や距離、トレーニングの「量」は維持したまま、走りのスピードやウエイトトレーニングの重量を上げて「質」の向上を意識します。この2月でしっかり練習をまとめられると4月からのシーズンインがスムーズに移行できるので、怪我がないように努力を継続しましょう。
12月の冬季練習メニュー
月曜日
ハードルドリル ミニハードル 200m×5 200m×3 腹筋
火曜日
スプリントドリル 150m×5 100mバウンディング×5 ハードルジャンプ
水曜日
サーキットトレーニング ウエイトトレーニング
木曜日
アクティブレスト
金曜日
ハードルドリル マーク走100m×5 リズム走250m×3
土曜日
ハードルドリル 坂ダッシュ40m×5 50m×4 60m×3 腹筋
日曜日
休養日
1月の冬季練習メニュー
月曜日
ハードルドリル ミニハードル 200m×7 300m 腹筋
火曜日
スプリントドリル 150m×7 100mバウンディング×5 ハードルジャンプ
水曜日
サーキットトレーニング ウエイトトレーニング ダイナマックス
木曜日
アクティブレスト
金曜日
ハードルドリル マーク走100m×5×2 リズム走250m×3
土曜日
ハードルドリル 坂ダッシュ40m×5 50m×4 60m×3 スクワットジャンプ 腹筋
日曜日
休養日
2月の冬季練習メニュー
月曜日
ハードルドリル ミニハードル 250m×4 300m 腹筋
火曜日
スプリントドリル マックス走150m×4 100mバウンディング×5 ハードルジャンプ
水曜日
サーキットトレーニング ウエイトトレーニング ダイナマックス
木曜日
アクティブレスト
金曜日
ハードルドリル マーク走100m×5 リズム走250m×3 200m+200m
土曜日
ハードルドリル 坂ダッシュ40m×5 50m×4 60m×3 スクワットジャンプ 腹筋
日曜日
休養日
まとめ「つらい冬季練習は志で乗り越えよう!」
冬季練習は長く、厳しい練習メニューが多いです。
そのため心が折れてしまう場面が多くあります。トレーニングで妥協することは良くないです。
しかし、怪我をするまで追い込むことは違うと思います。
だからこそ、自分の目標が必要です。「絶対に目標を達成するんだ!」という高い志で練習に取り組めば、必ず結果に結びつきます。
今年の冬で強くなって、来シーズンを迎えましょう!!