多くのスポーツでは大会当日に最高のパフォーマンスを発揮するために調整メニューを大会一週間前程度から取り組みます。
そして、その調整メニューの中で最も重要なのが大会前日のメニューです。
この前日のメニューを専門的に刺激と言います。
大会前日は主に短時間で高負荷を掛けるトレーニングを行う場合が多いです。つまり筋肉に程よい緊張を持たせるイメージです。
試合でベストパフォーマンスを発揮するためには、前日の過ごし方が非常に重要になります。
今回はパターン別に前日のメニュー内容を紹介していきます。
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この記事の目次
陸上短距離走選手の大会前日メニューの注意ポイントとは
短距離種目には最大瞬発力が必要な100mやコーナー技術とトップスピードが必要な200m、耐乳酸能力と省エネ走法が必要な400mがあります。
それぞれ調整方法は違います。
例えばショートスプリントの選手であれば、前日刺激でSDや加速走を中心に行います。
ロングスプリントの選手であれば、300mの単発走や区間を意識したイメージ走などを行います。
種目の性質や特性によって前日のメニューは異なります。
また自分自身のカラダの疲労具合も考えて、強度を変えていくという繊細な調整方法を取り組む必要があります。
【パターン別】陸上短距離走選手の前日調整メニュー具体例
ここからは「上げ調整メニュー」「維持調整メニュー」「下げ調整メニュー」に分けて紹介していきます。
上げ調整メニューとは、大会前に近づくにつれて練習の強度を上げていく調整方法です。つまり、疲労を抜きすぎると返って、身体がなまってしまう選手に有効です。一日に1本だけのレースや記録会で自己ベストを狙うときに有効です。
維持調整メニューとは、練習の強度を維持したままトレーニングを継続する調整方法です。練習感覚で出場する大会や記録会に有効です。普段の練習を継続できるので、通過点となる試合がある時に使います。
下げ調整メニューとは、大会が近づくにつれて練習の強度を下げていく調整方法です。大きな大会や狙っているレースで一日に複数本(ラウンド制)走る大会に有効です。疲労が限りなくゼロに近い状態で走れるので、入賞や優勝を狙っている選手に有効です。
100m選手の場合の前日調整メニュー
前日上げ調整メニュー
ハードルドリル ミニハードル 加速走10m+40m 10m+60m 10m+80m SD60m×2
前日維持調整メニュー
スプリントドリル 120m×3 SD40m×2 SD60m×2 バウンディング
前日下げ調整メニュー
ハードルドリル ミニハードル テンポ走120m×3
200m選手の場合の前日調整メニュー
前日上げ調整メニュー
ハードルドリル ミニハードル 加速走10m+40m 10m+60m 10m+80m コーナーSD80m×1 コーナーSD120m×1
前日維持調整メニュー
スプリントドリル 250m×1 コーナーSD80m×2 バウンディング
前日下げ調整メニュー
ハードルドリル ミニハードル テンポ走150m×3
400m選手の場合の前日調整メニュー
前日上げ調整メニュー
ハードルドリル ミニハードル TT300m コーナーSD150m×2
前日維持調整メニュー
スプリントドリル 200m+200m 200m+150m コーナーSD150m×1
前日下げ調整メニュー
スプリントドリル 200m×2 150m×1
まとめ「まずは自分にどれが合っているか試してみよう!」
短距離走の前日調整メニューには様々なバリエーションがあります。
自分が前日にガッツリ刺激を入れた方が大会で走れるのか、それとも前日はガッツリ休んだ方が走りやすいのか、それは自分の体で試してみるしかないです。
一般的には前日に高負荷な刺激を入れることが推奨されています。
しかし、練習を積み過ぎている選手は休養して大会に出ないと怪我をする可能性も考えられます。
是非、色々試してみて自分に合った調整メニューを見つけてください!