陸上競技短距離走において冬季練習は重要な位置づけとなってきます。
期間でいうと12月から翌年の2月までの3か月間を指します。専門的にはこの3か月間を鍛錬期とも言います。
もし今シーズン思うような結果が出なかったり、悔しい思いをしたりしたのであれば、この鍛錬期を乗り越えることによって、来年素晴らしいシーズンを迎えられるかもしれません。
是非、この記事を参考にして来シーズンで期待する結果を残せるようにしましょう!
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この記事の目次
なぜ冬季練習(鍛錬期)が必要なのか?目的とは?
短距離走は冬場に大会や記録会は行われません。理由は気温が低く、十分なパフォーマンスを発揮できないからです。
その反面、長距離や駅伝は記録を出しやすい気候なので冬場に大きなレースが行われることが多いです。
そこで短距離走の選手はフィジカルとメンタルを追い込む冬季練習を行います。
試合が無いので、体に大きな負荷をかけられます。主には走り込みやインターバル走、ウエイトトレーニング、アビリティートレーニングなどが基本となります。
イメージとしては総合的な基礎体力を鍛え上げて、身体能力のベースアップを図るために行います。
鍛錬期に入る前にコントロールテストをして、立ち幅跳びや50m走、メディシンボール投げ、ウエイトトレーニングなどの数値を記録しておくようにしましょう。
そして、翌年3月の移行期でどれだけ成長したかを、もう一度コントロールテストを行って確認します。
冬季練習(鍛錬期)のウォーミングアップ
冬場は気温が低いので、ウォーミングアップをしても筋肉が温まるのが夏場と比べて遅いです。
だから、鍛錬期では十分なウォーミングアップが必要となります。筋肉が冷たい状態で本メニューに入ると肉離れや筋膜炎を発症する可能性があります。
しっかり体を温めた状態で、過酷な練習に挑むようにしましょう。
また、筋肉を十分に温めることで本メニューのクオリティが上がります。おすすめのウォーミングアップを3つご紹介します。
マーカーコーン
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マーカーコーンでは、接地の確認やフォームの修正を行うことができます。
等間隔にマーカーを配置することで、自分の適正な接地ポジションを体に覚えさせることができます。
また、スタートから30m加速した位置に配置することで、中間疾走でピッチが落ちることなく、ゴールまで走りきる練習もできます。
マーカーコーンは使い方が幅広いので、必ず1セットは持っておくようにしましょう。
ラダー
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ピッチアップのためのトレーニング器具です。
短い間隔で足を素早く動かす練習に適しています。つまり足の回転スピードを上げる練習ができるようになります。
足の回転スピードを上げることで、スタートダッシュで競り勝つことができます。
短距離走はピッチ×ストライドでスピードが算出されるので、ピッチを極めるためにはラダーが必須アイテムになります。
ミニハードル
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腰の高いフォームを作るためにミニハードルを使います。
ミニハードルは膝を高く上げて進む動作を実現できるので、走っている際に腰が落ちてしまう選手にはオススメです。
また足を高速でさばく動きもできるので、レース後半で足が後ろに流れている選手は必ずミニハードルを取り入れて練習してみてください。
12月の練習パターン
本格的な走り込み練習が始まるのが12月です。
インターバル走やプラス走、本数系など様々な練習方法を駆使して、体に負荷を掛けていきます。
テーマとしては『基礎体力の向上』です。
1月と2月にさらに強度の高いトレーニングを積むために、12月でしっかりと走りの基盤を作り込んでいきます。つまり土台作りですね。
◆練習メニュー例◆
月曜日
・150m×4×2
・200m×5 200m×3
・バウンディングor体幹トレーニング
火曜日
・坂ダッシュ60m×7 80m×5
・200m+100m 150m+100m
・ホッピングor体幹トレーニング
水曜日
・ハードルドリル
・ウエイトトレーニング
・ジャンプ系トレーニング
木曜日
・オフ
金曜日
・シャトル走100m×6×3
・150m+120m+100m 150m+100m
・ダイナマックス
土曜日
・サーキットトレーニング
・200m×7 150m×3×3
・ボックスジャンプ
・体幹トレーニング
日曜日
・オフ
1月の練習パターン
12月でパワーアップした基礎体力を走りに近づけていく練習です。
2月の練習メニューは設定タイムを決めて、フォームチェックしながら、ひたすら走り込む練習方法となります。
テーマとしては『持久力の向上』です。
短距離走はレース後半までフォームを維持することは難しいです。
腕振りがバラバラになったり、足が後ろに流れたり、腰の位置が落ちたりして、様々な減速要因が発生します。
そこで決められたタイムで走りきるトレーニングが必要なのです。
◆練習メニュー例◆
月曜日
・250m+100m 150m+100m
・200m×5 200m×3
・バウンディングor体幹トレーニング
火曜日
・坂ダッシュ60m×7 80m×5 100m×3
・300m+50m 250m+50m
・ホッピングor体幹トレーニング
水曜日
・ハードルドリル
・ウエイトトレーニング
・ジャンプ系トレーニング
木曜日
・オフ
金曜日
・300m+200m+100m 250m+150m+50m
・150m+120m+100m 150m+100m
・ダイナマックス
土曜日
・サーキットトレーニング
・250m×7 200m×10
・ボックスジャンプ
・体幹トレーニング
日曜日
・オフ
2月の練習パターン
12月と1月の総決算のトレーニングを行います。
基礎体力と基礎持久力をスプリント動作に変換していきます。
瞬発力と持久力が求められる短距離走で、2月は最も重要な期間となります。
テーマとしては『最大筋力の向上』です。
2月からは実際のレースパターンやレースプランに近い練習を高強度で行っていきます。
イメージとしてはトレーニングを量から質に変換していく感覚です。
◆練習メニュー例◆
月曜日
・350m+100m 250m+100m
・200m×7 200m×5
・バウンディングor体幹トレーニング
火曜日
・坂ダッシュ60m×7 80m×5 100m×3
・300m+50m+50m+50m+50m 250m+50m+50m+50m+50m
・ホッピングor体幹トレーニング
水曜日
・ハードルドリル
・ウエイトトレーニング
・ジャンプ系トレーニング
木曜日
・オフ
金曜日
・300m+200m+200m 250m+150m+150m
・150m+120m+100m 150m+100m
・ダイナマックス
土曜日
・サーキットトレーニング
・300m×3×3 250m×3×3
・ボックスジャンプ
・体幹トレーニング
日曜日
・オフ
冬季練習のウエイトトレーニングについて
ウエイトトレーニングは体の土台を作るために必要です。しかし、小学生や中学生は筋肉の発達が未熟なので、過度なトレーニングはお勧めしません。
本格的にフリーウエイトやマシントレーニングをするのは高校生や大学生、社会人アスリートになってからにしましょう。
冬季練習でのウエイトトレーニングは重量を均一にして、回数を増やして行います。例えば、マックス挙上重量が100kgの選手は60%の重量で10回×7セット行うイメージです。
冬季練習のスパンで考えると12月は70%、1月は80%、2月は90%で10回を複数セットできるようにしましょう。
そうすることで最低筋力値が上昇して、基礎体力の底上げができるようになります。つまりベースアップですね!
またこの期間で、正しいフォームを身に付けて鍛えたい筋肉にしっかり刺激を入れられるようにしましょう。
オススメのウエイトトレーニング種目はハングクリーン、ベンチプレス、スクワット、レッグランヂなどです。
冬季練習のおすすめのランニングシューズについて
冬季練習では高強度の練習を継続して行うので、なるべく足に負荷が掛からないランニングシューズを選ぶ必要があります。また頑丈な素材で作られた製品やクッション性に優れた製品を選ぶとよいでしょう。冬季練習を供にするランニングシューズなので、自分の足にフィットしたシューズを選ぶ必要があります。メーカーごとのオススメをご紹介します。
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まとめ
強度の高い練習が続く鍛錬期では体を休めることも大切になります。適度に休養やアクティブレスト、治療などをして体を回復させましょう。
強くなるための冬季練習で怪我をしてしまってはいけません。
この過酷な冬場を乗り切って、自己ベストの更新を願っています!!