スタンディングスタートにおいてどうしたらスムーズな加速につながるかと悩んでいる選手は多いのではないでしょうか?
練習中のスタート動作のほとんどがスタンディングスタートです。
スタートというものは0から1を創り出す動作だと私は考えています。
だから、この瞬間が陸上競技のどの種目にも共通して一番キモになる部分です。
1を創り出してからはその数字に掛け算をしていくように加速することが理想でしょう。
スタートはどれだけ練習しても課題が出てくるポイントです。非常に奥が深いです。
その基本となるのが、いきなりスターティングブロックから飛び出るのではなく、やはり立った状態からスタートするスタンディングスタートです。
スタートで前に出られない。
すぐに顔が上がってしまう。
スタートですでに疲労してしまう。
同じスタート動作をしてもタイムは選手ごとに違ってきます。
それは、どこかに必ず違いがあるからです。
私が考える大きな違いの一つとして「身体の倒れ込み」だと考えています。
スタートの苦手な選手のほどんどが接地の衝撃に耐えられずに、15m付近で顔を上げてしまっています。
それでは加速区間が短く、トップスピードを高めることはできません。
逆に、スタートの得意な選手は顔が30~35m付近まで上がらずに、長い加速区間を保ったまま、中間疾走につなげています。
この違いがスタートの大部分を決定づけています。
今回は、スターティングの状態から正しい加速区間の作り方をご紹介していきたいと思います!
スムーズな加速はどうすればできるか??
この課題をテーマに今回は解説していきたいと思います!!
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この記事の目次
スタンディングからスムーズな加速をするためには
今回、私が紹介するトレーニングは「3点スタート」と「手放しスタート」と「ジャンピングスタート」となります。
「3点スタート」は最も基本的なスタンディングスタートです。
勢いよく腕を振り出してグングン進んでいきます。
「手放しスタート」では一瞬、手を放して静止することで、倒れ込みの意識を強くします。
100mの山縣選手は、目の前のゴミを誰よりも速く拾うイメージでスタートしているそうです。
「ジャンピングスタート」では、スタンディングブロックから、飛び出した時のイメージを付けます。
ピストルが鳴った瞬間にブロックからの反発をもらえるようにしましょう。
まずは動画をご覧ください。
このトレーニングで課題テーマ解決のための3つのポイントを解説していきます!
前足に体重を乗せる
スタートは一歩目の蹴り出しが重要です。
そのために前足に体重が乗ってないと、身体が浮いて加速できません。
また、後ろ足は骨盤を動かすイメージで前に出していくと、大きなストライドで地面をとらえられます。
そして、振り上げる腕で力強い推進力を生みだしましょう。サニブラウン選手が9秒台を出した要因として、一歩目の大きな振り上げが他の選手より、前に出る要因となりました!
スタートでは動きが小さくならないように注意しましょう!
ピタッと静止
3点スタートの活用形です。
手を放してから止まることで、より深く倒れ込むことができます。
ただ、倒れ込んだ時の負荷が大きくなるので、それに耐えるだけの筋力や地面をとらえるポイントを養う(やしなう)必要があります。
スタートでヘッドアップが早い選手は積極的に取り入れていくとよいでしょう。
スタートの苦手な選手は地面と脚の角度が広い選手が多いです。45度付近の鋭角でスタートできるのがベストでしょう!
地面からの反発をイメージ
スターティングブロックは傾斜の高い地面です。
そのため、その傾斜の角度が飛び出しの角度に近くなるでしょう。
日常のトレーニングの中ではスターティングブロックまで鋭角な傾斜を走ることはありません。
だから、その準備段階としてジャンピングという助勢をつけてスタートします。
ブロックを使って、走るまでには多くの準備が必要です。
ブロックをそのものを使って練習するより、「どのようにブロックを使うのか?」ということを考えると、その必要性が理解できると思います。
私はブロックから一直線に飛び出すことをイメージして、スタートでまっすぐな体幹を作ることができるので、そこに必要性を感じています!
最も反発できるタイミングを見つけたら蹴り出しましょう!
他の練習動画はコチラから
まとめ
今回は「スムーズな加速はどうすればできるか??」というテーマで解説してきました!
この記事での課題
・前足に体重を乗せる
・ピタッと静止
・地面からの反発をイメージ
きーちゃん