陸上競技において4月は導入期と呼ばれています。短距離走種目としては100m200m400mが存在します。どの種目も極めるためには非常に長い年月が必要です。どのスポーツにも共通していますが、競技力を向上させるために必要な要素は『指導者(コーチ)』と『練習内容(トレーニングメニュー)』です。この両方が自身に適していいないとなかなか結果には結びつかないです。短距離走は競技としてはシンプルです。しかし非常に奥が深いため微妙な走りの変化に気がつける指導者と己のフィジカルとテクニックとメンタルを鍛えるための正しい練習メニューが必要です。この記事では短距離走種目(100m200m400m)の選手が行うべき導入期4月のトレーニングについて解説していきます。
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この記事の目次
【導入期】4月の練習メニューの目的とは
4月になると徐々に気候が温かくなり、記録会や地方大会が開催されるようになります。4月の練習メニューは実戦形式のトレーニングやスピード練習を行います。試合を想定した本数やタイム設定、加速走や坂ダッシュなどを繰り返します。そしてスピードを徐々に上げていき、冬季練習で積み上げてきた量を質へと変換する時期でもあります。3月4月は最も怪我の多い時期です。そのため肉離れや筋収縮、筋膜炎などが過度な負荷によって起こりやすいです。だからトレーニングをする前には十分なストレッチ運動や股関節周りのダイナミックストレッチを入念に行う必要があります。4月ではスピードトレーニングを実戦形式で行い、試合に合わせてスケジュールを組みましょう。
4月の短距離走専門おすすめ練習メニュー3選
①坂ダッシュ
坂ダッシュは純粋な脚力を鍛えるための練習です。しかし気を付けなければいけないことがあります。それはいつもより接地のタイミングが速く来てしまうということです。接地する際に腰が乗っていないフォームになってしまう可能性があります。そのためしっかり上から地面を押し付けるように接地して走るようにしましょう。
②加速走
加速走は決められた距離を+10mの加速を付けて走る練習です。通常の距離を加速を付けてタイムトライアルする形式で走ります。この練習によってリレーメンバーの選考を行うチームを少なくありません。
③プラス走
プラス走は持久力を鍛えるトレーニングです。例えば200m+200mや300m+100mが代表的なトレーニングです。インターバルを30~60秒に設定して苦しい状況下で走ることを意識しましょう。
4月の短距離走専門の実例トレーニングメニュー
1 日 ・ハードルドリル ・100m×5 ・200m×3 ・腹筋 300 回
2 日 ・スプリントドリル ・スタートダッシュ 40m×3 ・300m
3 日 ・完全休養
4 日 ・完全休養
5 日 ・完全休養
6 日 ・ウエイト 90%×3(クリーン、ベンチ、スクワット) ・ハードルジャンプ ・100mバウンディング×3
7 日 ・完全休養
8 日 ・2000mジョグ
9 日 ・ハードルドリル ・スプリントドリル ・200m+200m ・300m+100m
10 日 ・ハードルドリル ・分割走(150m×3) ・腹筋 300 回
11 日 ・2000mジョグ ・ストレッチ
12 日 ・スプリントドリル ・サーキットトレーニング ・100m×5
13 日 ・完全休養
14 日 ・試合
15 日 ・完全休養
16 日 ・ハードルドリル ・ミニハードル動き作り ・200m×4 ・300m×1 ・ウエイト 90%×5(クリーン) ・120m×3
17 日 ・スプリントドリル ・ウエイト 95%×2(クリーン、ベンチ、スクワット) ・150m×3
18 日 ・ハードルドリル ・100m×3
19 日 ・ハードルドリル ・タイムトライアル 200m ・タイムトライアル 150m
20 日 ・ハードルドリル ・ミニハードル動き作り ・坂ダッシュ 80m×5 ・坂ダッシュ 100
m×5 ・100mバウンディング×5
21 日 ・スプリントドリル ・150m×3×2 ・タイムトライアル 250m
22 日 ・完全休養
23 日 ・ハードルドリル ・ミニハードル動き作り ・200m×4 ・300 ・腹筋 500 回
24 日 ・ウエイト 80%×7(クリーン、ベンチ、ウエイト) ・ハードルジャンプ ・100
mバウンディング×5 ・立ち 5 段跳び
25 日 ・完全休養
26 日 ・完全休養
27 日 ・ハードルドリル ・ミニハードル動き作り ・100m×10 ・300m ・マシーンウエイト(レッグカール、レッグリフト)
28 日 ・ハードルドリル ・ミニハードル動き作り ・坂ダッシュ 80m×5 ・坂ダッシュ 100m×5 ・立ち 5 段跳び
29 日 ・ハードルドリル ・スプリントドリル ・スタートダッシュ 80m×3 ・350m ・150m+120m+100m+120m+150m
30 日 ・完全休養
まとめ
4月は徐々に試合が始まり、大会も増えていくシーズンです。しかし、この4月はまだ導入期と言えます。地区大会や県総体、エリア総体、そしてインターハイに向けて、しっかり土台を作っていく時期だということをお忘れなく。成長したシーズンを見せられるといいですね!