ハードルはスプリントに自信がない選手が取り組む種目だ。
そんなことを過去に聞いたことがあります。
偏見であり事実であり、返す言葉がなかったです。
だから、ハードルの選手でも足が速いことを証明しようと練習を考案します!

今回も岐阜県選手権優勝者のJuegoSports代表の山口選手に来てもらってます。
実は、ハードルのトレーニングで足が速くなる方法があるとのことです。
非常に興味深いですね!!

ハードル障害種目でも、どれだけ技術やテクニックがあっても最後はスプリント勝負です。
つまり、純粋に足が速くないと競技に勝てません。
だからこそ種目の垣根を越えてスプリントは永遠の課題になります。

そのために小さいハードルを用意しました。
よく短距離(100m200m400m)の選手が動き造りで使うミニハードルよりも少し高いです。

低いハードルで練習することで走っているときの、空中での動きが分かりやすいです。
いつもより高く足が上がって、余裕が生まれる感覚ですね。

まずは片足ギャロップです。
練習方法はタタンタタンのリズムでハードルを跳び越えていきます。
この時に、接地する時だけにアクセントを加えて、空中ではリラックスします。

腕振りは切り替えの瞬間に「挟み込む」イメージです。
上半身は下半身と連動しているので、素早い挟み込みが素早い足の切り替えを実現します!


私のイメージは腕を前に出すときに内側にひねって、後ろに引くときに外側にひねります。
人間の体の構造上、そのほうがパワーが出ます。
そして、腕振りで両腕が重なる瞬間に体幹を固めて接地するだけで、地面に力が伝わります。

この練習のポイントは左右の脚の感覚を合わせることです。
左右で感覚の差がありすぎると、余計なエネルギーを使ってしまいます。
なるべくタタンタタンのリズムが両方とも同じになるようにしましょう!

次は低いハードルを使ったもも上げです。
ハードルを置くことで自動的に足を高く上げるようにします。
そして、足をきざんでいく速度も上げていきたいと思います。

ポイントは足を高く上げたからと言って、スピードが落ちないようにします。
膝の位置とスピードにフォーカスしていきます!

接地したときにベタベタする感覚があると、ピッチが上がらないので、接地時間を短くしましょう。
イメージは山縣亮太選手が言っていた「熱い鉄板を素足で走る」です。

ハードル区間は同じ強さ同じリズムで進んでいきましょう。
目的は速く走るためのフォーム造りなので、なるべく条件は統一します。

あまり深く意識しすぎると、動き自体が硬くなってしまいます。
ハードルによって高く上がった足を、振り下ろすだけのイメージで大丈夫です。

山口選手の優れているポイントは、
「接地ポジションの腰の位置が高い+接地する時だけパワーがある」ですね。
無駄な動作がありません。

ハードルをやって思うことは、上半身を大きく動かしすぎると下半身がバラバラになることです。
やはり上と下は密接に連動しています。
下半身に合わせた上半身の動作が必要なんだと思います。

山口選手の動きはバチっとハマっている感じがあります。
それはなぜだろう??

答えはハードルの近くで接地しているからです。
ハードルから遠くで接地すると、踵(カカト)で接地して腰が落ちてしまいます。
それを防止して、フラットで接地するために、あえてハードルの近くで脚を着くようにしています。

足、膝、腰で無理のない範囲で接地することが大切ですね。
自分の接地ポジションを見直そうと思いました。

走りは足を切り替えて腰が乗って、前に進みます。
この連続動作を1つ1つ丁寧に行っていきましょう!

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